模索舎40周年記念イベントに行ってきました
うちのすぐ近所、徒歩2分くらいの所に模索舎という本屋さんがあります。ここ、普通の本屋さんではありません。決して入りやすい感じの店構えではないのですが、その筋×20以上では超有名な本屋さんなのです。
その筋×20以上、というのがミソで、開店以来からジャンルや形態に関わらず 「思想や立場によって判断せず持ち込まれた本は断らない」 というのをポリシーでやってる店なのです。よってジャンルはものすごく幅が広く、右翼・左翼・全共闘・赤軍・アナーキズム・反天皇制・労働・反グローバル等の政治系から在日・死刑反対・貧困・自然食・旅・ジェンダー・裁判・サブカル・障害・福祉・差別・等々等々・・・・。普通の本屋では売ってない本やミニコミ、新聞が山積み且つ自費出版に限らずそれぞれに店員さんが出版社と直取引して足で仕入れてきた(実際ホントにカブで仕入れに行ってる)厳選された新刊本も揃ってるのでかなり刺激的です。Tシャツや変な小物も扱ってます。
このお店をわかりやすく例えると「ビレッジバンガードは魂を抜かれた模索だ」。わかりにくいかな?笑
さて、表題のイベント。仕込みの都合で前半しかいれなかった(涙)のですが、模索を作った張本人五味さんと開店当時からのお客だった平井 玄氏、10年ほど前まで舎員だった矢部史郎氏のトークライブ。各人の思い出話やその当時の人からの模索舎の位置付け等述べられていました。
また電子書籍、という話題を振られて本屋の歴史みたいな流れから考えると、という話になったのですが、これが面白かった。紀伊国屋は当初創業者の色がかなり強く出てたようで、模索が公安と対決した時に出した本も、平積みで置いてくれて当時週千冊以上売れて店の売り上げトップだったくらい表現の自由に気を使ってくれたり、カウンターカルチャー的な立場を取っていたとかいう話や、先程のビレッジバンガードの店の例えもその流れの中で平井氏からでていました。あとやはりネットでは出しにくい模索舎の良さは「レーニン主義の棚の横にピンク映画史の本があるというような目移りができるところ」(矢部氏)など、なるほどそうだなあと思わせる一言も出ていました。
しかし昨今の流れから模索も経営が厳しいらしく、少ない人件費をさらに削ったりカンパ等集めたりしています。なくなると僕も寂しいのでぜひ一度足を運んでみてください。本当に面白い店ですよ。本好きなら琴線に触れる物や視野を広げてくれるものが絶対どこかの棚に置いてあると思います。うちもなんか作って置いてもらおうかな笑
模索舎
東京都新宿区新宿2ー4ー9
TEL:03-3352-3557
営業時間 :11:00~21:00 定休日なし
地図